座談会

座談会

ビジュアライゼーション制作現場の声

クライアント、エンドユーザーという大切な相手に、どれだけ上手にメッセージを伝えられるか。テーマやその手段、新しい技術への取り組み、そして時流をとらえたコミュニケーション展開が円滑なプロジェクト推進の鍵を握る、とキャドセンターでは考えています。
最前線でビジュアライゼーション制作に携わる4名のスタッフに制作現場の今を語ってもらいました。

  • 葛西 浩一
    キャドセンター
    インタラクティブ
    コミュニケーションチーム2
    グループ長

  • 新堀 絵美子
    キャドセンター
    インタラクティブ
    コミュニケーションチーム2

  • 宇根川 真奈美
    キャドセンター
    グラフィックチーム

  • 橋本 進展
    キャドセンター
    映像制作チーム

  • Interactive01
  • Interactive02
  • Interactive03
  • Interactive04

01 インタラクティブコンテンツを作るのも、映像コンテンツを作るのも、根本の技術は同じだと思います

Q. まず、皆さんの就職活動を振り返って、何故キャドセンターを志望したのか、入社の決め手について語ってもらえますか?

橋本:私は、CGの技術をプロモーション、展示、教育、文化財保存など様々な分野に活用している業務内容に魅力を感じたことです。

葛西:とにかくCGに関係した仕事に携わりたいという思いで、専門学校の先輩が入社されていたつながりもあり、アルバイトから入りました。

新堀:私は、コンテンツの内容の面白さです。私の入社当時はまだ珍しかった、タッチパネルを使ったコンテンツの事例も多く、CG制作からコンテンツ制作まで一貫して行っている会社はあまりなかったので、魅力を感じて入社を決めました。

宇根川:インターネットでマンション広告のCGを見て、綺麗なCGで気になり広告代理店に制作会社を聞いたのがきっかけです。また静止画と動画だけでなく色々なコンテンツも作っている会社だと知り色んな経験ができると思い応募しました。

Q. それでは、現在の仕事内容と、入社後にどのような仕事をしてきたか教えてください

葛西:入社から8年ほどはCGチームでモデリングから静止画、アニメーションまでCG制作一連を行っていました。
現在はタッチパネルやKinectに代表される各種センサー等を使用した展示施設向けのインタラクティブコンテンツ開発やiPhone、Android用のモバイルアプリケーション開発を行っています。
自分の場合は、CGチームからインタラクティブ開発チームに希望して異動しています。
理由は、おもしろそうに感じたからですかね。インタラクティブ開発の場合、CGプラス相手とのキャッチボールができることに魅力を感じました。
インタラクティブコンテンツを作るのも、映像コンテンツを作るのも、根本の技術は同じだと思います。使うアプリケーションが一緒だったり、素材を作る方法が一緒だったりと、共通することも多い。最大の魅力は、見る人が触って感じることができる点が自分にとって刺激的ですね。

新堀:私は葛西さんと同じインタラクティブコンテンツ開発のチームに所属していて、主にタッチパネルのコンテンツ開発を担当しています。入社後は、タッチパネルを使った観光案内用のコンテンツや赤外線センサを利用したインタラクティブコンテンツの開発に携わっています。

宇根川:現在は主にCG静止画のレンダリング+レタッチ担当をしています。
入社後はマンションや大規模な公共イベントのCG作成に携わっています。

橋本:私は現在、映像の企画・制作を業務としています。お客さまから頂いた案件に対して企画提案から始まり、撮影、CG制作、編集、音入れなど映像における制作全体を監修しています。
入社後およそ3年間はデジタルコンテンツ制作に従事していました。その後、CG映像を制作する部署に異動し、映像制作に関する様々な技術・知識を学び、現在に至ります。

02 新しい技術に挑戦する会社というイメージをもってもらっています

Q. これまで携わった仕事で、印象に残った仕事や経験について、お教えください。

新堀:私は、街の周辺案内コンテンツの制作で、開発を担当しました。お客様の「見せたいこと」を打ち合わせや、サンプルを提示することで相互に理解を深めて、コンテンツを作っていったことがこの仕事で印象的でした。
具体的にはサンプルを見ていただいて、触ってもらい、お客さまの要望と、作るものの方向性をすり合わせたりします。
お客さまから、「ちょっと変わった提案してよ」と声をかけられることがあり、新しい技術に挑戦する会社というイメージをもってもらっています。
また、総合力もあると思ってもらっているようで、提案段階から「何かおもしろいことできますか?」という要望があり、お客さまの想像に応えられるような新しい技術にチャレンジして、提案することも沢山ありますね。

宇根川:印象に残った仕事は、オリンピック招致などのCG制作に携われた事です。TVニュース放送で自分が制作したCGが使用されていた時は本当に感動しました。
永らく使ってもらえるものがイメージから、建築物などの形になることは感動ですし、一般的なCGプロダクションでは、ここまでの大型プロジェクトに関わられることはそう多くないんじゃないかと思います。

橋本:とある史跡展示施設のハイビジョンシアターにCGディレクターとして参加した仕事が印象に残っています。
クライアント、監督をはじめ学芸員や監修の先生にもご指導を頂きながらCG表現および復元を行う過程は貴重な経験となりました。
制作スケジュールも非常にタイトでしたが、映像制作の部署だけでなく、様々な部署の力を結集させ完成に至りました。
組織としての力を存分に活用できたことも印象に残っている理由です。
普通の映像制作会社では、コンテンツ開発まで連携してできるところは多くないと思います。映像、コンテンツ開発、静止画 など多岐に渡るCG制作ができるところがキャドセンターの強みの一つだと感じています。
またインターラクティブコンテンツ制作部門の担当にモデリングの依頼をしたり、キャラクターデザインが作成できる人やアニメーターとしてそれを動かすスタッフなど、社内に様々なスキルを持っている人がいるので、それが会社としての総合力になっていると思いますし、バックボーンの豊富さには恵まれていると思います。
お客さまのご要望に、プラスアルファで「更にこんなこともできます」という提案ができるところが当社の評価に繋がっていると思います。
また、撮影をリスマチックのスタジオで行い、撮影した小物もリスマチックでプリント整形し、キャドセンターで映像化したケースでは、グループシナジーを活用しスピードとクオリティを両立できました。

葛西:映像制作を担当した企画DVDを購入していただいた方が、個人blogなど自分の全く知らないところで褒めてもらえていたのが、とてもうれしかったのを覚えています。

Q. これまでの仕事で苦労した経験や、新たに挑戦した技術などについて、お教えください。

新堀:美術館用の展示コンテンツの制作で、開発を担当した時のことです。赤外線センサを利用したコンテンツ制作で、センサ自体の開発情報が少ない時期だったため、開発と現場での調整に時間をかけました。
お客さまの願いをかなえる、より良い方法を、開発も含めた色々な選択肢から提案できる点がキャドセンターの強みだし、それがお客さまにも浸透していると思います。
現実的な落としどころを探り、お客さまがどのようなものを望んでいるかを一番に考えて開発を行い、提供できるようにしています。

葛西:展示施設向けコンテンツ開発の場合、ほとんどがそれまで触った事が無い新しい技術を使用することが多く、その点では毎案件が新しい技術チャレンジです。
静止画・映像・インタラクティブなど、ビジュアライゼーションという視点から、提案すべきことは外れないように常に心がけています。

橋本:3D(立体視)シアターの映像制作では、不動産のプロモーションで通常求められるCG表現と3D(立体視)を活かした表現の両立に苦慮しましたが、試行錯誤を繰り返しながら、最終的には、どちらもご満足頂ける仕上がりに出来た事は非常に良い経験でした。

宇根川:内観CGを制作する際にインテリアの小物などがお客様の好みに上手く配置できず苦労しました。
CGのテーマに沿って配置できるように、自分の好みだけでなく色んなテイストを覚えていかないといけないと感じました。

03 リアルに住む風景が想像できるようなCGができて嬉しかったのを覚えています

Q. 『ものづくり』に携わりたいと思ったキッカケや、『ものづくり』が好きな理由を教えてください。

宇根川:施工前の完成形を一番早く目にする事ができることが、初めは楽しかったです。
建築は、模型、イラスト、CGなど色んな表現方法がありますが、CGが一番見る人の想像力を掻き立ててくれると思っています。それはCGが自然で最終的な建築物の印象に近い緻密な絵作りができるからだと思います。
自分が制作したCGをお客様が見て、「この新居の家具をCGイメージに合わせて新調しました」と言われた時に、リアルに住む風景が想像できるようなCGができて嬉しかったのを覚えています。部屋の雰囲気や調度品があっていたと思っていただけたんだな、本物になったという実感がありましたね。
私達が提案したCGイメージは、将来本物になる可能性が高いことも魅力です。
実際の建築の際に色々な変更があっても、コンセプトの骨子が残っていると、本人にはわかりますね。キャドセンターが創りだしたものが、人の暮らしに、社会に貢献しているという実感があります。

新堀:私はインタラクティブコンテンツを触るのが好きで、どうやって作るのか興味をもったのがきっかけです。
自分の作ったもので、誰かに何かをつたえる・楽しんでもらうのが、私自身も楽しいので、好きな理由かなと思います。

葛西:新しい技術に触り、理解して、その度に自分の知見を増やしていけるのがとても面白いと思います。

橋本:大学で建築デザインを学ぶ中、CGという技術に出会いました。
自分が思い描いた物がコンピューターの中で組みあがり、動く、その楽しさと驚きが私にとっての「ものづくり」の原点です。

Q. 最近のビジネス環境における技術の進化や未来像について、お考えを教えてください。

葛西:CG技術や、センシング技術、モバイル端末など業務で使用する技術はどれをとっても未だ発展途上のものばかりで、日々もの凄いスピードで進化していると思います。
数ヶ月前の最新技術はすでに古かったりするわけですが、そういった事がとてもエキサイティングだと思います。
また、インタラクティブコンテンツの中にはモバイルアプリケーションも含まれていると考えていて、積極的に対応しています。お客さまからの要望で、面白みのあるアプリケーションなどを開発していることが多いですね。
新しい技術に挑戦することが多いので、AR(拡張現実)への取り組みもその一つです。AR花火スコープなどの自社開発ツールも私たちの部署で担当しています。AR技術を使用した開発全般を行っています。

新堀:スマートフォンの普及により操作方法や情報の見せ方が、より自然でわかりやすい方向になってきていると感じます。
スマートフォン・タブレット・PCで展開しやすいWEBコンテンツ制作の比重も上がってくるのかなと思っています。

橋本:WEB、デジタルサイネージ、スマートフォンやタブレットなど映像が利用される媒体は多様化し、3D(立体視)、PM(プロジェクションマッピング)、4K映像と新たな技術、規格が次々に登場しています。
こういった変化に対して、技術的な課題をクリアし、このような新しい案件に対して最適な提案そして制作を行っていけるよう、常にアンテナを貼り、挑戦していくことが欠かせないと思っています。
私たちは、新しい技術に挑戦することに対してポジティブな会社だと思います。
完成されていない技術でも、社内的な検証を行いながら前向きに取り組んでみようというフロンティアスピリッツがありますよね。
新しいことに挑戦し、最先端の技術とお客さまのやりたいことを結び付ける、それをビジネスのスタイルにできる会社だと思います。薄利多売にならないよう、自社の成果物に価値を付けられるように、新しい技術やメディア環境の進化などに意欲的に取り組んでいきたいですね。

宇根川:2年前はフォトリアル路線を目標にしてきましたが、どこの会社も腕が上がりフォトリアルだけではもの足りなくなっていると感じます。
フォトリアルとは、CGっぽさが残らないように、写真のようなCGのことですね。その完成度を目指して作っています。
綺麗に作成するのは大前提で+α何か惹きつけるレタッチをしなければ行けないような気がします。
試行錯誤の連続ですが、納得のいくまで取り組んでいます。

橋本:私は映像制作を業務としていますが、特にCGを用いた静止画の制作は、隅から隅まで見えるため、完璧な成果物が求められますよね。だから難易度が高いと思います。設計・デザインの整合性から見た目のクォリティまで、求められている基準が非常に厳しい業界だと思います。
その中でも、キャドセンターの静止画は、業界を牽引していると思いますね。競合さんからも、当社の作品を参考にしたり、比較の対象としているという話を、聞いたことがあります。

宇根川:そうなんですか。初めて聞きました。
静止画CGは取り扱っている会社は多いですが、キャドセンターではお客様からの厳しい完璧な要望に応えている点と動画や開発への展開など総合力で選び続けてもらっていると思いますので、そういう話で名前がでていると嬉しいですね。
静止画CGは、建築的な知識も必要ですが、実際はどのように立っている構図でとったら美しいのかなど、写真的な知識や演出なども重要で、光の入る場所をどう演出するかが大事だと思います。
何が人を惹きつけるのか、色んな写真だけでなく色んなものを見て自分の目を養うことは常に心がけていきたいと思います。

04 『企画が通る』、それが達成感を感じるタイミングです

Q. 見る人・使う人にどう伝えるか、どのような表現するかについて、気をつけている点、心がけている点や、こだわりがありましたら、教えてください。

橋本:制作にあたっては、映像を作成する目的=軸をしっかりと設定し制作スタッフやクライアントとも共有する事が大切だと思っています。
この軸に基づいて、映像のストーリーや手法を選び、制作を進める事で『伝わる』映像が生み出せると私は考えています。

宇根川:自分だけで制作していると、目が慣れてきて自己満足な絵になりがちですが、常に客観的に制作して、このCGを見て「この物件に住みたいな。」と思えるような絵ができるように心がけています。

葛西:エンドユーザーが実際に体験して、何を感じるのかが何より一番重要だと思っています。
クライアントの方の要望に最大限応えていますが、エンドユーザーが触ってどう感じるか、を常に考えて、それを大切にしています。そうすることが、クライアントさんにとっても、エンドユーザーにとっても、最善の結果につながると思い、実践しています。
こちらの都合で、それがぶれないように心がけています。

新堀:クライアントがコンテンツを通して伝えたいことを、見る人・使う人にちゃんと伝えられるように、情報の伝え方、操作のしやすさ・わかりやすさに気を付けています。
同時に、私もクライアントの要望を一番に応えることに集中してしまうことが多いんですが、葛西さんがお話したようにエンドユーザーがどう感じるか、を折々で気をつけて振り返るようにしています。
自分が開発しているときは、自分だけの視点にならないよう、チームで声をかけて、他部署の操作開発に携わっていない人の意見を聞くなどして、「わからない点」を探し出すようにしています。
そうして改良することでお客様から、結果的に「良くなった」といってもらえることが実際多いんですよね。

Q. 仕事を通じて、やりがい、達成感を感じた場面を教えてください。

葛西:キャドセンターのユニークなところは、人、モノ、技術がボーダレスなところ。発想に制限がないところだと思います。
人(ユーザー)と技術との間に立って日々考え、感動や楽しさを創っていく仕事というところですね。

宇根川:納品後、CGにお褒めの声を頂いたり、その物件が即完売したりするとうれしいです。

新堀:ゲーム性のあるコンテンツの制作をしたとき、どうすればおもしろいか・わかりやすいかを検討して作っていったものを、子供たちが実際に触って楽しんでいる姿を見たときですね。

橋本:やはり、完成した映像のお披露目は、達成感を感じる瞬間ではないでしょうか。
特に初見の方に好評を頂けた時はやりがいを感じます。
また、『企画が通る』というのも、達成感を感じるタイミングでもあります。
お客様が何をしたいかのすり合わせが大切で、お客さまの言うとおりにしたからと言って企画が通る訳ではなく、かといって独りよがりになってもいけないので、そのバランスには非常に注意しています。
制作を進めていく中で、お客様から様々な制約がかかることは多いですが、その制約がうまく提案にのせられるような企画を組み立てるようにしています。その制約がヒントになったり、特長になったりすることが実際の仕事では多いですね。
新しい技術や見せ方を工夫して、与えられた制約を乗り越えると、想像していた以上の成果物になることが多い気がします。
そして、映像の視聴者やコンテンツを体験される方々にクライアントや我々クリエーターが伝えたかった事を感じてもらえたら、これ以上のやりがいは無いと思います。

pagetop